「通訳ガイド試験 受験レポート」vol.19 〜Toji-Temple〜

(後編)

東寺のみならず京都のシンボルとも言える五重塔は拝観入り口から一番奥まった場所、南大門のすぐ横にあります。高さ55メートルの日本一高い木造建築です。五重塔は落雷や戦火で4度消失しており、現在の五重塔は5代目だと言われています。

この規模の木造建築を完成させるのは相当の技術、人手が必要だったと思います。それを5回も乗り越えているとはそれだけこの五重塔は東寺のシンボルとして重要なものとされていたということでしょうか。

現在の五重塔は江戸時代1644年に建造されたものだということです。私達が訪れた時は少し早かったのですが庭の桜とのコントラストが映えます。五重塔内部は普段は一般公開されていませんが4月29日から5月25日の間のみ初層内部が一般公開されます。

初層内部は、各層中央を貫いている心柱に配置された大日如来の周囲を四尊如来、八尊菩薩が囲んでおり、四方の柱に金剛界曼荼羅が描かれている密教空間が広がっています。また五重塔には空海が唐から持ち帰ったとされる仏舎利(釈迦の遺骨)が収められています。

拝観入り口を出て残りの建物を回ります。

拝観入り口のすぐとなりには食堂(じきどう)があります。今は納経所となっており、写経コーナーもあります。その名の通り、僧侶の食事の場所として使われた場所です。金堂、講堂、食堂が南大門からまっすぐに並ぶ配置は仏法僧を表しているそうです。

食堂を出て境内の西側の建物へ。西側には御影堂、大師堂が併設しています。御影堂は空海がこの寺で住んでいた場所とされ、毎朝6時に空海の生前のように食べ物を供える生身供の法要が開かれます。

弘法大師の命日は4月21日(旧暦3月21日)とされており、毎月21日には東寺境内で縁日が開かれます。この21日の法要を御影供と呼びます。古くからこの法要の日は多くの参拝客で賑わい参拝する人々のためのお茶屋が店を開いたことが東寺の21日の露店市の由来と言われています。いわゆる弘法市ですね。

この日も参拝客も多く、巡礼衣装を着ている人も見えました。御影堂の奥には不動明王像が安置され、先程まで拝観していたところとは違った、今もなお信仰される宗教としての側面に身の引き締まる思いがしました。

最後に春の一般公開中の宝物館へ。宝物館の一般公開は3月20日~5月25日、9月20日~11月25日の年2回、春と秋に開かれています。入館料500円でした。1階には経典文書などの書籍、古文書などが展示されています。

2階に進むと目の前に食堂の本尊、千手観音菩薩像が飛び込んできます。高さ6メートルのとても巨大な像です。奈良の興福寺国宝館で見た木造千手観音像よりもすごい迫力に圧倒されました。しかも距離が近い!本当に目の前です。なかなか5メートルを超える仏像を間近で見る機会はないのでとても興奮しました。

そしてその横には平安時代に描かれた金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅の江戸時代の写しが展示されています。こちらも1メートルを超える大きなサイズです。食堂にはミニチュアコピーが展示されていましたが、やはり実物は迫力がありました。この曼荼羅図と千手観音像に挟まれてただただ迫力に圧倒されました。

東寺に来たことは何度もあるのですが、真言密教のお寺で曼荼羅を堪能することができるお寺と知ったうえで来るとまた楽しめるお寺だと実感しました。桜の季節に来てライトアップを楽しんだり、21日の弘法市に来て露店を回ったりと何度来ても楽しめそうなお寺だとも思います!

 

TEMPLE WEB編集部
京都の英会話・TOEICサークル「TEMPLE」にご興味を持っていただきどうもありがとうございます。これからもみなさんに楽しい&ためになる情報を発信できるよう努めてまいります。